慢性腎臓病(CKD)

腎臓のイメージ写真

背中に左右1つずつ,2つある臓器で,一般にはおしっこを作る臓器として知られていますが,腎臓の機能は,液体としての尿を作ること以外にも,体の中のミネラル量の調整,酸性・アルカリ性の非常に細かい制御,老廃物の適切な除去をしてくれる,人間の体を適切に維持・調整する非常に重要な臓器なのです.

ちょっとでも機能が狂うと,全身に水がたまってむくんだり,息苦しくなったり,あるいは腎炎を来せば高熱と身震いする寒気があったり,尿が出なくなったり,重症なものは命に関わるものが多数あります.

重症な腎炎を来した場合は,診断のために背中に針を刺して組織を採取する緊急の「腎生検」や,入院しないと使えないような大量ステロイド療法や分子標的薬などの治療薬もございますので,当院のような診療所ではお手上げです.しかし,上記の初期症状,例えば「足がむくむようになった」,「健診で血尿・蛋白尿を指摘された」などは当院の守備範囲です.これらで腎炎を疑われた場合や,急速に悪化する病態を示唆する場合は近隣の基幹病院にお願いすることとします.

重症でないものの管理,一般には「慢性腎臓病」の軽症や,小康を保っている腎炎の経過観察については,多数の治療実績がございますのでご相談下さい.