甲状腺疾患

甲状腺のイメージ写真

当方の専門とするホルモン疾患のうち,糖尿病以外で多いのが,甲状腺疾患です.有名なのは「バセドウ病」と「橋本病」で,前者は甲状腺ホルモンが多すぎる不都合状態,後者は少なすぎる不都合状態です.

甲状腺ホルモンは,全身の代謝を司る機能があるので,多すぎれば発汗するし暑がりになり,やせて動悸がして,少なすぎれば寒くなるし,太ってむくんでどんよりします.後者は認知症とか,うつ病とか誤診されてしまう人もいます.

当方は甲状腺疾患には相当数経験があり,治療内容には相応の自負がございますが,甲状腺ホルモンやその原因物質(抗体)は即日の採血結果が出ませんので,ご不便をおかけします.患者さんが増加すれば即日検査の機材も導入できるかと思いますので,何卒宜しくお願い申し上げます.

副腎疾患

副腎とは,背中側にある,左右両側1つずつ,腎臓上縁にある臓器です.はじめて聞く,耳慣れない臓器の名前かもしれません.
 副腎からは,ホルモンといって,血液に乗って全身の臓器に作用する物質を何種類か出しています.例えば"アルドステロン"というホルモンは,全身血管の締め付けの関与して血圧を維持しますが,病的に分泌されすぎると,高血圧となります.
ここでは,このアルドステロンと,"コルチゾール"というホルモンが過剰となる場合の疾患について説明いたします.

「原発性アルドステロン症」という病気は,高血圧症の1割強を占めるといわれる実にありふれた疾患です.外来で検索するとたびたび見つかります.
この疾患においては,

  1. 比較的若年(20~30代)の時から高血圧である.
  2. 最低血圧が100以上になってしまう.
  3. 血圧を下げる薬を複数併用しても,目標血圧に達しない.
  4. 高血圧を背景に,強い動脈硬化を指摘されている.もしくは脳梗塞・脳出血・心筋梗塞の既往がある

などの1つが当てはまるならば,鑑別すべきものと思われます.

鑑別には"早朝安静採血"を行い,その疾患かどうかのふるい掛けをします.結果が怪しいとなれば,内分泌学的刺激試験を行い,さらに本物かどうかを鑑別します.
 本物の原発性アルドステロン症となると,根治治療の第1選択は手術により,ホルモンを過剰に出す副腎の摘出や腫瘍の核出となります.手術が困難である理由があれば,それ専用の内服薬による制御が必要となります.

「クッシング症候群」という病気は,副腎性と下垂体性に分かれますが,副腎性では,"コルチゾール"というホルモンが副腎に出来る良性腫瘍から過剰に分泌されることで起こります.特徴的な肥満体型のほか,糖尿病や高血圧症,脂質異常症などの生活習慣病の出現,骨粗鬆症,感染症にかかりやすいなどの弊害があります.
 これも採血を行い,コルチゾールとその周辺の採血結果が怪しいとなれば,内分泌学的試験を行い,本物かを鑑別します.CTによる副腎腫瘍の検索も重要となります.

下垂体