循環器疾患とは

心臓のイメージ写真

循環器疾患とは,一般的な用語で言えば「心臓病」です.いろんな疾患をひっくるめて「心臓病」ですので,自分の疾患が何であるかは覚えておいたほうが良いでしょう.

不整脈

自覚症状がなければ健診で指摘されるか,あるいは普段から自覚症状があっても生活は普通にできている,という方が一般的な患者像でしょうか.

良く患者さんからは「昔,不整脈と言われたことがある」という問診を得ることがあります.“不整脈”には,放っておいて良いものと悪いものがありますので,本当に医師から“不整脈”としか言われなかったとしたら,おそらく放っておいてよいものだと推測されるのですが,やはり少々問題がありますね.

過去に心臓に相応の疾患(例えば心筋梗塞など)を患ってなければ,「期外収縮」という問題のない不整脈のであることがほとんどです.

他方で,外来で良く出会う不整脈で,治療を要することが多いのは「心房細動」という不整脈です.これは困ったことに脳梗塞を起こす危険性がある不整脈なのです.ですから,上記のように「不整脈」という曖昧な用語は絶対に用いてはならず,必ず“病名”でお伝えするべきものです.健診で「不整脈」という表現をされた方は,自分の不整脈がいったい何であるかを明確にしておいた方がよいと思いますのでご相談下さい.

狭心症・心筋梗塞・心不全

急な胸の痛みは,やはり怖いのは心筋梗塞です.糖尿病や高血圧が継続していて治療がうまくいっていない場合や,遺伝的に濃厚な家族歴の方がかかります.

一般的な外来では治療薬の効き目や,心電図,緊急採血などで判断し,これは心筋梗塞が怪しいとなればクリニックのレベルでは治療はお手上げですので,救急車で心臓カテーテル検査・治療のできる病院へ緊急搬送となります.そのため,急な「胸痛」では,真っ先に大きな病院に行くことをおすすめします.

他方で,「半年続く胸痛」などはおそらく喫緊の治療を要することは少ないでしょう.神経痛や整形外科的なものかもしれません.

狭心症の治療後の落ち着いた状態,心筋梗塞治療後に投薬治療で安定を得て紹介が可能となった患者さん,軽症の心不全でクリニックでも制御可能な患者さん,ワーファリン内服を指示されている患者さんにおいては,当院では心不全マーカー,ワーファリンの効果判定をするマーカーを即日検査できますので,御相談下さい.